実務テンプレ

調査依頼の社内エスカレーション
連絡テンプレ(役割分担)
抜け漏れなく動かす型

OEMからの調査依頼で最初に崩れやすいのは、技術判断そのものではなく 社内への回し方(エスカレーション) です。

依頼を受けても、次のどれかが起きると一気に遅れます。

  • 誰に振るべきか分からない
  • 対象製品や版数が曖昧なまま回る
  • 期限(SLA)が共有されず、優先順位が上がらない
  • 「とりあえず見てください」で投げてしまい、証跡が残らない

このページでは、社内エスカレーション連絡を“1通で成立させるテンプレ” を掲載します。
狙いは、兼務体制でも 誰が・いつまでに・何をするか を明確にし、OEM回答までの流れを止めないことです。

先に結論:社内エスカレーションは「5点」が入っていれば回る

社内向け連絡で最低限必要なのは、この5点です。

  • 案件ID: 情報が散らばらないための軸
  • 対象範囲: 製品名・対象版数・機能/ECU
  • 期限: 相手期限 + 社内SLA
  • 依頼内容: 何を確認してほしいか(ピンポイントで)
  • 次回更新日: いつまでに一次回答を戻すか

逆に、この5点が無いと「何をすればいいのか分からない」「優先順位が伝わらない」「後で監査証跡にならない」という問題が起きます。

まず決める:役割分担(RACIの最小版)

エスカレーション連絡は、役割が曖昧だと機能しません。最小はこの4役で十分です。

受付 / 窓口 依頼受領、案件ID採番、期限設定、社内エスカレーション送信
技術評価 対象版数、成立条件、影響有無の確認
品質 / 対外回答 OEM回答文の作成、提出履歴の管理
承認 外部送付内容の承認

兼務でも構いませんが、「承認」だけは別 に置く方が事故が減ります。

コピペ用:社内エスカレーション連絡テンプレ(メール/Teams/Slack向け)

使い方: 受領直後に、このまま貼り付けて【 】だけ埋めてください。
長文にせず、情報を絞るのがコツです。

社内展開メール テンプレート
件名:【案件ID: ____】OEM調査依頼の確認依頼(対象:____ / 期限:____) 関係者各位 以下の件、OEM/顧客から調査依頼を受領しました。ご確認をお願いします。 【1. 案件概要】 - 案件ID:____ - 依頼元:____ - 受領日:____ - 相手期限:____ - 社内一次回答期限:____ - 次回更新日:____ 【2. 対象範囲】 - 製品名:____ - 対象版数:____(暫定/確定) - 対象箇所(ECU/モジュール/機能):____ 【3. 依頼内容(確認してほしいこと)】 ※以下から必要なものを残す - 例:当該CVEの影響有無 - 例:対象版数の確定 - 例:外部IF/到達性の確認 - 例:暫定対策/恒久対策の有無 【4. 依頼先と役割】 - 技術評価担当:____(確認事項:____) - 品質/文面担当:____ - 承認者:____ 【5. 証跡/参照先】 - 依頼原本:____ - SBOM/構成表:____ - 仕様/設定資料:____ - チケット/フォルダ:____ 【6. 返信依頼】 - 一次回答は【YYYY-MM-DD hh:mm】までにお願いします。 - 不明点は本スレ/本メールで返してください。 - 調査中の場合でも、未確定点と次回見込みを共有してください。 以上、よろしくお願いいたします。

短文版テンプレ(急ぎ用)

SlackやTeamsでまず投げるなら、これで十分です。

【案件ID:____】OEM調査依頼の確認依頼です。 対象:____(版数:____) 相手期限:____ / 社内一次回答期限:____ 確認事項:____ 証跡:____ 次回更新日:____ 担当:技術____ / 品質____ / 承認____

使い方のコツ

1. 「確認事項」は3つまでに絞る

詰め込みすぎると誰も動きません。一通で依頼する確認事項は、最大でも3つまでにすると返答率が上がります。

2. 相手期限ではなく「社内一次回答期限」を必ず書く

社内向けにはOEM期限だけでなく、その前に必要な社内期限 を置くのが重要です。これがないと、全員が「まだ大丈夫」と思ってしまいます。

3. 証跡リンクを最初から入れる

後から「元資料どこ?」となると遅れます。依頼原本、SBOM、構成表、仕様書の参照先だけでも入れておくと、手戻りが減ります。

4. 調査中でも返す文化を作る

「まだ分かりません」ではなく、「未確定点+次回更新日」 を返してもらうようにします。これだけでSLA運用が安定します。

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よくあるNG例(エスカレーションが止まる原因)

  • 「至急確認お願いします」だけ送る
    → 案件ID、対象版数、期限が無いので動けない
  • 相手期限しか書かない
    → 社内一次回答期限が無く、返信が遅れる
  • 担当を名指ししない
    → “誰かがやるだろう”で止まる
  • 証跡リンクを貼らない
    → 元資料探しで時間が溶ける
  • 承認者を書かない
    → 最後の外部送付で止まる

FAQ:社内エスカレーションのやり方

Q1. 調査依頼を受けたら、まず誰に連絡すればいいですか?

最低でも、技術評価担当、品質/対外回答担当、承認者の3者には同時に展開するのが安全です。受付だけで抱え込まないのがコツです。

Q2. 社内エスカレーションで一番大事な項目は何ですか?

案件ID、対象版数、社内一次回答期限の3つです。これが無いと、確認依頼が“雑談”になってしまいます。

Q3. 調査中の場合、どう書けばよいですか?

「調査中です」だけでは弱いので、未確定点次回更新日を書いてください。OEM向け回答と同じで、社内でも更新予定を固定することが重要です。

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